お米だより

無農薬栽培米へのチャレンジ1年目

無農薬栽培米へのチャレンジ1年目
hokutomai23

これからの農業は、環境へ配慮した取り組みを求められています。そのような中で、北斗会として、今まで以上に環境負荷低減を目指した農業の一歩を踏み出すため、4軒の生産者が、いつも栽培している減農薬栽培米ではなく、農薬や化学肥料を使わない無農薬栽培米に昨年チャレンジしました。

実は教育現場では、食育や米飯給食を推進していく上で、給食で無農薬栽培米・有機栽培米を採用している自治体が増えています。そのために需要が高まり、供給不足となっているのが現状です。当然、作付面積を増やして欲しいという要望は高まります。

しかし、生産者は中々無農薬栽培へ踏み切れません。その最大の理由は「雑草」です。除草剤を使用しないと、土が見えなくなるほどの雑草が発生します。その除草に多くの労力が必要になる事と、除草に失敗した場合には収量が大きく減るリスクがあるため、無農薬栽培に対して二の足を踏むのです。

今回チャレンジした無農薬栽培では、除草剤を使わない代わりに「乗用式水田除草機」を用いています。一度に8列を同時に除草することができます。

しかし、除草機を用いる際の水の深さの調節や、水の下にある土の高さを感覚で把握しながらの機械操作といった、一筋縄ではいかない工程が多々あります。初めて除草機を使う生産者は慎重に除草機を動かしますが、思ったように雑草が無くなりません。さらに稲を列ごと倒してしまうといったアクシデントもあり、まさに悪戦苦闘の連続です。ただ走るだけで効果的に除草を出来るわけではないのです。無農薬栽培にいち早く取り組んでいる先輩生産者も、除草機を使いこなすのに3年かかったと言います。

除草機を用いた除草作業は、1週間ごとに合計3回、7月上旬まで行います。しかしその後も、除草機で取りこぼした雑草の抜き取り作業を人力で行うなど、無農薬栽培米で安定的に収量を確保するには、慣行栽培米の倍以上の手間が必要なのです。

このように大変な苦労をして作られる無農薬栽培米ですが、新しく栽培にチャレンジする生産者を現在募集しています。また来年は更なる進化を目指し、「有機JAS」認証の取得も目指します。

化学肥料や農薬を使わない、環境や人に優しい農業を追求していくために北斗会は進化していきますので、今度とも皆様のご理解と応援を宜しくお願いいたします。

↑除草機作業の動画はこちら

プロフィール
北斗米のやぎぬま
北斗米のやぎぬま
北海道東神楽町のお米屋さん
北海道東神楽町で独自ブランド米「北斗米」を販売する米屋です。地元のお客さまを中心に月間3000件以上に配達。オンラインショップやふるさと納税でもご好評いただいています。
記事URLをコピーしました